氷の唇、熱い狩人





心なしか視界が滲んだ。


それでもそらしたら負けだと自分を奮い起こしてじっと相原 玲の目を見つめる。


ブラックダイヤモンドみたいに黒く、透き通った瞳。



「きれい……」



思わずぽけーっと見惚れていると、はぁ、と小さなため息が聞こえた。



………ん?今、わたしは何をしていた?


えーと、状況を整理してみよう。


わたしが阿呆なことして、相原 玲に見つかった。

言い訳アーンド手紙をヒアユーアー。


相原 玲の機嫌が悪くなる。


その原因の手紙を書いた人は誰か問いつめられる。


あろうことか相原 玲の瞳に見惚れてシカト。



………やべぇ。死んだ。


訪れるであろう未来を予想してプルプルと震えるわたしに、相原 玲はまたしても小さく息を吐く。



「君はまったく……いつも俺の思い通りにならないな」


「へ?あ、す、すみません……?」



あ、あれ?もしかして怒ってない感じ?


呆れてはいるようだけどさ。


意外な様子にパチパチとまばたきを繰り返す。