最悪すぎる…


過去のこと思い出していたら思考停止しちゃったのかよ自分。




もうこうなったら―――


無理やり逃げるしかない……!!!






「帰ります」


「え、だめだよ」


「…帰ります!!」


「だめー!!」




私が逃げだそうとすると、パピヨンはがっしりと私の腕を掴んで放そうとしない。



「放して下さいー!」


「やーだぁー!!!」


「離してってば!」


「絶対に離さなーい!!!」






階段の途中で大声を出しまくる私とパピヨン。



するとーーー



「………あの」



後ろから弱々しい声が聞こえてきた。



「「!?」」



私とパピヨンは同時に後ろ向いた。



「…静かにしてもらえませんか……」





そこに立っていたのはーーー


青白い顔をした今にも死にそうな少年だった。