今日も褒められたぁ!!



先生や友達の親から褒められるたびに、私はものすごく喜んだ。



そして必ずそれをお母さんに伝えた。



「ねぇお母さん!!!
今日、先生に字が一番上手って褒められたんだよぉ!!すごいでしょお〜?」



ピョンピョン跳ねながら私はお母さんに話した。





ーーーだけどお母さんは、一つも「すごいねー!」なんて言ってくれなかった。




「喜んでいる暇があるんだったら勉強しなさい」


「え…でも…」


「いいからはやく勉強しなさい!!!」


「っ!!」





私のお母さんは、ものすごく怖かった。


何かできないことがあるとものすごく怒るし、1位になれなかったときもものすごく怒った。



ーーーだけど、そんなお母さんでも1度だけ笑ってくれる瞬間があった。




それはーーー




「あらー光!すごいじゃなーい!!
全国書道コンクール、金賞だって!!
ほら見て!この立派な賞状!!!」



立派な賞状やメダルやトロフィーを貰ったとき―――…




「こーんな輝いてる賞状なんてお母さん見たことないわ!
あなたは本当に天才ね!光!!
お母さんの元に生まれてきてくれて本当にありがとう!!!」




お母さんはそう言って毎回毎回私を抱きしめた。



ぎゅーーーっと、強く強く抱きしめてくれた。




褒められることも好きだったけど、私にとってお母さんからのハグ以上嬉しいものはなかった。




だから私はすごく喜んだ。


お母さんのハグで、もっともっと頑張ろうって思えた。



お母さんにどんなに怒鳴られても、もっともっと頑張ろうってーーー


この頃の私は思えてた―――