私の好きな人


「あはっ…僕は綺麗じゃないよ…
もう僕は綺麗じゃない

僕が好きだった人に言われたんだ

僕は人を惑わせる
だから、人を誘惑することが楽しみになってくるって

僕は愛に飢えてるからね…


フフフッ…

だから、もう僕を本当に愛してくれる人はいないんだって…」


女は自分の手を抱きしめるように俺を見て笑っていた


儚げで美しいその笑みは
女の言ったとおり、人を惑わせると思った


「笑うな」

「えっ…?」

「無理して笑うな

確かに、その笑みやあんたは魅力的だ
女嫌いの俺でもドキッとするくらいな

でも無理して笑ってることくらい
俺は分かる

汚いとか綺麗じゃないとか忘れろ

誰かに汚いとか最低とか言われても気にするな


あんたは、あんたなんだ
誰でもない、あんた自身なんだから


自分がどんな性格に変わってしまっても、自分を好きでいてやれ

そうすれば、汚いとか考えられなくなるから」


自分が嫌いな人間なんて山ほどいる
逆に言えば、自分を好きな人間なんてほとんどいない

自分を好きになれる人間は
それだけ自分に自信があり、強い人間だ


俺はそんなヤツを尊敬する