私の好きな人


「そのあとは、たぶん
君も考えてる通り、他のヤツに犯されたよ

もうさ…
僕もどうでもよくなって…
抵抗なんてしなかったんだ…


僕って、最低だよね…?
汚いよね…?


だからさ…
僕にそんな親切しなくてもいいよ…?

ここまでしてくれただけで十分だから」


女はふわりと笑うと席を立ち
玄関に向かった


女の笑顔は
本当に美しくて俺は、一瞬見惚れていて

玄関に向かう足音でハッとして俺は女の腕を掴み止めた


「最低とか、汚いとか
そんなんお前の価値観だろ!

俺は最低とか汚いなんて思わねぇよ!

あんたは、最低じゃない
汚くなんかない

俺に気遣って出て行こうとしてるヤツに
最低とか思わねぇよ…

そんな無理して笑うことねぇよ…
あんたは綺麗だよ…」


俺は女を不安にさせないように強く手を握りしめ、優しく笑った


最低?汚い?
そんなん自分で言うヤツは

本当は誰よりも綺麗な人なんだよ

今は自分に臆病になってるだけだ
いつか自分に自信が持てたら、そんなこと言わねぇよ…