『は〜い、もしもし〜』
「遥、雫ってそっちにいる?」
『えぇ、雫〜?
僕見てないけど〜?
それより、今日も雫とデート〜?
雫に本気で惚れちゃった〜?』
電話の向こうからニヤニヤと笑っている遥が浮かんだ
「遥!
昨日は、雫…
遥のとこに泊まったよね?
いつ雫が家を出て行ったか分かる?」
『分かんないよ〜
興味ないんだから〜』
遥の性格だから…
そう思っていたけど…
なんだ、このモヤモヤする気持ち…
雫に何かあったのか…?
「遥!
雫が俺とのデートの待ち合わせ時間になっても来ないんだ」
『……へぇ….
それは変だねぇ〜?
慶都、大好きな雫が…
慶都とのデートに来ないなんて〜』
「俺、ちょっと雫を捜してみるよ
もし家に帰ってきたら、俺に連絡してくれる?」
『仕方ないねぇ〜
これ断ったら、司に怒られそうだし〜
分かったよ』
「ありがと」
俺は通話ボタンを切ると
すぐに公園から出て雫を捜した

