「やけど、全部身軽さとスピードまかせにしたらあかんから、力もつけとかなあかんで?
スピードや身軽さが持ち前の忍びやってぎょーさんおる。浅緋の"それ"は女ってこともあるけど、他の奴らよりも強みや。やけど、もしもってこともあるさかい。できるだけ、やっときぃ。」
「了解です!!」
山崎さんはいつも的確なアドバイスをくれる。
あたしがここまで強くなれたのは山崎さんのおかげでもある。
「それにしても……今日はやけに攻めてきましたよね?山崎さん。」
「あぁ、いつもはそんな攻めへんからな。攻めてくる敵さんのほうが多いし、稽古でもそやって経験増やしたほうがええやろ。」
「ん〜、そうですね。」
その後、屯所の周りを走ったり、力をつける為の筋トレをやったり、的あてなんかをやって今日の稽古を終了した。
「ん、今日もよう頑張ったな。」
「ありがとうございます!」
ぽんぽん、と頭に軽く手を乗せながら山崎さんは褒めてくれる。
「久しぶりに非番がそろったことだし、昼餉食べて少ししたら甘味処でも行かへん?」
「本当ですかぁ!?行きます!行きたいです!!」
「よし、またな。」
そう言うと、また私の頭にてをぽん、と乗せ屯所の中に入っていった。
私はそのままぼーっとしていると、廊下のところを左之さんが通った。
「ん?浅緋お前、昼餉の支度しなくていいのか?」
「忘れてたぁぁぁぁぁ!!!!」
あたしはもうダッシュで台所へ向かう。
左之さんは馬鹿なくせに、酒と女と食べ物のことは忘れない。
そんな左之さんに今日は感謝だ。
「うわぁぁぁぁぁん!!遅れましたぁぁぁぁ!!」
そこには、源さんと山崎さんがいた。
っていうか、山崎さん行くとこどうせ一緒だったんなら教えてくれてもいいのに!!
「山崎さん!昼餉の支度のこと覚えてたなら教えてくださいよ~」
「ふん、浅緋仕事は忘れたらあかんで。監察としても女中としてもな。それに監察は何事もスピーディーにだな.......」
山崎さんがなにやら監察としての何たらを語り始めたところで源さんがこえをかけてきた。
「さて、浅緋。今日の昼餉は何にするのだい?」
山崎さんは無視の方向だ。
「ん~そうですね~。今日はそばにしましょう!!今日朝斉藤さんが手伝ってくれたお礼も込めて。なんか今あんま作る気分じゃないんですよね~」
斉藤さんは高野豆腐の次にそばが好きだ。
「(絶対後者が本音だ。)じゃあ、そうしようか。じゃあ、私はそばを茹ゆでとくよ。」
「あ、了解です。よろしくお願いします。」
なぜか苦笑いで言ってきた源さんにかえした。



