「も〜…
床もビショビショじゃない!」


そう私がいうと
アサノさまが笑った


「意外と
世話女房タイプなのかな ユキナは」


「ッえ…


――― あ… すみません!!
は…ハメを外し過ぎました
申し訳ございませんッ!」



そうだ…
私はまだ"ドール"なんだった

『シャノン』『清純』『白』…

粗相のないようにって…
リリスさんにも言われてて…



「十六歳か」


「…え」


「ユキナと俺との、年の差」


そうなんだ…

今、初めて知った…



「嫉妬してしまったよ」


「…ぇ な、何をです?!」


「俺も今、同い年だったらなぁ ってね」


「ええッ…?!
アサノさまが、そんな事思…?!」




…少し切なく笑う
椅子に座った、アサノさまの腕が
私を優しく包み込んだ…