「少し、眠るね…」


ユイファさんは
それだけ言って、目を閉じた


「シャノン」


「リリスさま…」



明け方近くの
病院の廊下


「ユイファ、貴女の顔をみたおかげで
かなり落ち着いたみたいね

呼び出して悪かったわ
貴女は、マスターの所へ戻りなさい」


「…でも」


「貴女はドールよ
それを忘れないようにね」


「……」



「行こう、シャノンさま」


「リョウスケ…」



病院の外

明け方の空はキレイな、群青と赤



「今日も、晴れそ〜だな!」


「…うん 暑くなりそう」



「あのさぁ
あれは、リリスさんなりの
心配だと思うよ」


「心配?」


「今回の事は
屋敷側も、責任感じてるっつか…
だまされたんだよね、結局


ユイファさんも辛い思いして
シャノンが幸せになろうって時に
こんな悲しいことあってさ」


「…私は」


「なぁ!
朝ごはん何がいい?はらへったろ?」




のぼって来た朝日と
リョウスケの笑顔で

沈み込んでたキモチが
救われた気がした…