喫茶人形 〜メイドの恋〜




「…何キンチョーしてんの?」


ソファに座り、煙草をくわえて
マッチを一本すりながら
トオヤマさんは笑った




「とりあえず、座れよ

…あんたが"リョウスケ"を
捜している事は判ったし
込み入った話みたいだったから
ここにしただけ

早い話が、同棲してたカレシが
姿くらましたってことだろ?

ちょっと待ってて
知り合いに見かけてないか
聞いてみるわ」


「…ぉ…お願いしますッ!!」




…フロアを抜け
以前来たのと同じ小部屋に
二人で入った


すぐに私は、 "聞くよ"という
彼の気が変わらないうちに


リョウスケと一緒に暮らしていたこと

…急にいなくなってしまったこと

ケンカしたとかじゃないことを

かなり、焦って話した…




「あ〜こんばんは。
もしもし?ハルト?
あのさ、お前がこないだ遊んだっていう

…ほら、殴り屋立ってたろ?
あれにチャレンジして
パンチ当たったとかふざけたこといって
やたら喜んでたじゃん
あいつ、今日見た?…っつか

見てない?
…わっかりました
ありがとね、じゃね」



ピッという
ケータイを切る音

でもすぐにトオヤマさんは
また誰かに連絡して
リョウスケを見ていないか
聞き続けてくれた ――――