喫茶人形 〜メイドの恋〜




足…痛いよ…


どれくらい歩いたのか
全然わかんない…


もう辺りは真っ暗になって
すると街が、ネオンと一緒に開いて行く




どこをどう捜していいか
全然…分からなくなって来て
少し、しゃがんだ…


カップ麺の食べかけとか
タバコの吸い殻とかが
足元、デパート前の広場に散乱してる


道をへだてた、植え込みの下に
ビル風にまかれた、お菓子の袋が
空中で何度も回転してから
全部まとめて、飛んで行った




―… ひざを抱えて
頭を埋めながら思う


…なんで皆が
道に座るのか、わかった…


だって
行くところがないから…


お店とかは
『入れる場所』ではあるけど
『居られる場所』じゃ、ない から…




「 …!」


……… びっくりした

一瞬、寝ちゃった…


頭を支えて、曲げていたヒザが
ガクンと横に崩れてしまって
とっさに地面についた手が
なにかを思いきり、押し潰してしまった


「…ペット…ボトル?」