乱暴に背中から廻されて 前のボタンを外そうとしていた ヨルの腕が 私が叫んだことで ビクリと止まったのがわかった ――― …きっと驚いたのは、声にじゃなくて 私が、思いきり抵抗してるからだ… 今まで逆らったことなんかなかった なにも考えずに 人形みたいにしていれば ――… その方が、楽だったから 体はまた 壁に押し付けられて 巻き付いた手に、口もふさがれる 「なぁ…ユキナ おまえ、どうしちゃったんだよ…?!」 …息 できない 結局私は… 抵抗するのをやめた…