「私がいれば皆が不幸になる!汚い私なんていない方が皆幸せ!私なんかいない方が!」 「ふざけるな!!」 私の叫びは斉藤君の叫びにかき消され、そして左頬に痛みが走った。 「逃げたくても逃げられない人もいる!辛くても泣けない人もいる!生きたくても生きれない人がいるんだぞ!!」 「…。」 「二度とこんな事をするな!高梨が死んで、涙を流す人がいる事を絶対に忘れるな!!」 「私が死んだら…、涙を流してくれる人…。」 「ああ。」 斉藤君はそっと私の肩を抱いてくれた。 「私…。」