「高梨ー!!」
公園を後にすると、俺は高梨の名前を叫び続けた。
そして走り回った。
「高梨ー!!」
あらゆる場所を探したが、見つからない。
「くそぉ。」
見つけられない苛立ち。
「どこ行ったんだよ。」
自分への怒りを感じる。
「どこ行ったんだー!!」
天に向かって思い切り叫ぶと、そのまま真っ直ぐに前を向いた。
「絶対に探してやる。探し出してやる!」
学校から5キロ離れた場所を流れている一級河川。
探し続けるうちに辿り着いた。
理由はない。
ただ。
ここに高梨がいる気がした。
予感がした。
河川敷に降りて川に近づく。
そして。

