「俊樹、部活は?」 「悪ぃ、今日休む。」 走っている俺に声を掛けてきた部仲間に右手を上げて告げると、一目散に校門を出て公園に向かった。 高梨…。 お前は悪くない。 何も悪くない。 だから…。 公園が見えてきた。 入口で立ち止まる。 「はぁ、はぁ。」 くそ。 これくらいで息が切れるなんて。 それでも公園を見渡す。 高梨は…。 「いない…。」 公園の中に入ると、隅々まで走り回った。 小さな公園がいつもより広く見える。 やっぱり。 どれだけ探しても…。 「高梨ー!!」