頭の感触がまだ残ってる。 手の温もり…。 頭を触られるって…、いつ以来だろう。 お父さんにもお母さんにも頭を撫でられた記憶ってないな。 私、良い子じゃなかったからかな? 良い子じゃないから。 その罰が今、私に降り注がれているのだろうな。 「隣…、座ってもいいか?」 昨日と同じ声。 ゆっくりと視線を向ける。 斉藤君…。