凛は隼人君と別れてあまり笑顔を見せなくなった。
見せるとしてもバレバレの作り笑顔。
入学式早々、私は真っ先に気がついた。
隼人君が居る事を。
でも、凛は気がついていないようだった
だから黙ってた。
凛がまた泣きそうになる顔を見たくなかったから。
でもその日の帰り
凛は隼人君と出会ってしまった。
あっちは気づいてない様子だったけど。
凛は久しぶりに私の目の前で泣いた。
私は何もできなかった。
目の前にいる大切な友達を
ずっと…見てるだけしかできなかった。
「凛?とりあえずどっか行こう?」
それしか言えない自分が腹立たしい。
凛はとても辛そうに、苦しそうに、
「うん…」
そう言うだけだった。
凛は…まだ忘れられていないようだった
まだあの頃と同じ…
隼人君に向ける気持ちは同じようだった