春 入学式。
ザアッ…
〈わあっ!久しぶり〜!〉
〈おわっ!お前もこの学校かよ!〉
桜が舞うこの道
桜の木がたくさん並んでるこの道
地面がコンクリートの灰色の色から
薄い、ピンク色に変わっていつもと少し違かった。
「凛!」
振り返ると、
「玲奈…」
「凛も同じ高校だったんだね!
良かった!」
「うん、玲奈とこれからも一緒かぁ」
「嫌なの?」
ん?と私の顔をのぞき込む玲奈の顔。
「そんなわけないじゃん、嬉しいよ」
「凛、あいつはもういないの。
早く忘れな。」
「………う…ん…」
“あいつ”…隼人の事だ。
隼人…三原隼人…。
私の…元カレ…。
別れを切り出したのはあっちだった。