心の傷と爪痕を辿って


「な、何がっ?」

「記憶が戻り始めてんだよ!!」

えっ…

「だからもう一度あそこ行けばまた何かわかるかもしんない!!」

そう言うと、
あたしの腕を掴んで麗奈は走り出そうとした。