心の傷と爪痕を辿って


だった気がする…

「家族って菜実の?」




「うん、多分…」

麗奈にはあたしが記憶を無くした事は教えてある。

麗奈には似合わない難しい顔をして少し考え込んだ後、

「わかったぁ!」

というでかい声を急に出して、あたしの肩をガシッと掴んで来た。