蝶が運ぶ恋の蜜


小学6年生の秋。
キンモクセイの香りがしだした頃だった。

真希はずっとその恋に
苦しまされていた。

もうこんな辛い想いしたくない。

そして決心した。
告白することを。

急いで家に帰って
ピンク色のメモ帳を引き出しから出して
泣きそうになりながら
震えた手を抑えながら
ラブレターを書いた。

私、フラれるんだ…。

書いている最中、ふいにそう思うと
手が止まりそうになった。
それでも必死になって
書いたラブレターは
翌朝、はやく学校について
下駄箱に突っ込んだ。
見られないように、
シューズの下に隠した。

朝、真希は寝たふりをして
じっとしていた。

友達に
「今日ははやいね〜!」
と言われたりしたけど
笑ってごまかした。

彼が教室に入ってきた。
チラッと真希の方をみて
寝てることを確認したら
気まずそうに席についた。

真希の席は一番後ろの窓側。
優真の席は前から2番目の窓側。
真希はいつも
彼を後ろから眺めていた。

チャイムが鳴って
先生が教室に入ってきた。

日直が号令をかけて
生徒はいつも通りあいさつをして
椅子に腰掛ける。
先生が連絡をして
生徒は友達とぺちゃくちゃ話しだす。