小学4年生の時。
ちょっとずつ異性を気にしはじめて、
初めての恋をした。

彼の名前は川崎 優真。
頭もいいし、運動もできるし、
かっこよくて、憧れていた。

最初は尊敬の目で見ていたけど
いつの間にか
彼を目で追うようになっていた。


そうか、これが恋なんだ


これが私の初恋。



初恋だと確信した私は
なんとなく彼を避けるようになった。

本当は近づきたい。
もっともっと話したい。
笑顔が見たい……。

思っていることと自分の行動が
真逆だから
それが悔しくて、
毎晩「今日もだめだった」と
涙目で月を見上げた。

ある日、とある噂を聞いた。
それは
優真と麻里奈が両想い
という噂だった。

麻里奈は、いつもは違うグループだけど
係が同じだからよく話していた。
だからもちろん、
麻里奈が優真のことを好きだということは
知っていた。

知っていたけど、
優馬も麻里奈が好きだったのか。

初恋をして1年で
私の恋は失恋に終わった。

それからは毎日毎日
諦めようとして
彼に冷たくあたったり
彼に嫌われようとした。

彼から言われない限り
私は諦めることができなかった。

だから必死になって
泣きそうになりながら
「優真くん嫌い。」
「優真くんウザい。」
そう繰り返していた。