まことと出会ったのは、
大学2年の秋だった。

大学の友達、ゆりの紹介だ。

ゆりとは学科はちがったが
たまたまとっていた授業が同じで
いつのまにか仲良くなっていた。

ゆりにはその頃
2歳下の彼氏がいて
まことはその彼氏の友達。

ゆりから写真を見せてもらった瞬間
びびっときて
きっとこれが運命の出会いなんだ
って思った。

誠は私のタイプの
背が高い、ちょっとちゃらそうな、
スポーツマンだった。
私は写真だけで誠に一目惚れして
早く会いたいという想いを抱きながら
連絡を取ることにした。

それから毎日まこととメールで
たわいない話をやり取りした。

初めて会ったのは、
それから2週間ほどたった時だった。

私のバイトが終わる時間に
地元の駅まで来てくれて
少しだけ喋ることになった。

誠が住んでる街から
私の街までは
電車で1時間くらいかかる。
そんな遠いところまで、
誠は来てくれた。

初めて会った時
私も誠も、照れてあまり話さなかった、
というか、私がずっと喋ってて
まことはずっと、
「そうやな。」
「うん。」
しか言わなかった。
私の予想とは裏腹に
まことはとっても
シャイな男の子だった。

その日は終バスのぎりぎりまで
お互いの話とかをしながら過ごして
解散になった。


ドキドキと余韻を残しながら
次会う日をもう待ちきれないでいた。