今、君は幸せですか?

「友愛〜アンタ学校の時間じゃないの?〜優里ちゃん来てくれてるわよ〜」


今のは引き取ってくれた依子さん。意地悪な依子さん。
えっ?普通に優しいじゃんって?


違うよ。優しいのは友達の優里がいるから。



「今、行きます…」


「もぉー!友愛なんでそんな堅苦しいのよ〜朝だらか??」



「いや、そんなんじゃ…」


「まぁ、いいや!行ってらっしゃい!気をつけてね」


「行ってきます…」


そして、私は家を出た。




「朝からお母さん元気だね!ホントいい人だよね!」



「えっ?なんで??」



「えー!だってさ、友愛あの家で生まれたんじゃないんでしょ??なのに本当の家族みたい!」



「そうかな?…」


優里も気づいていない。
私があんなことになってるなんて


だって、うちの家はお泊り会はさせてくれるし、それに学校行事でも、依子さんは必ず参加する。

彼方さんはお兄ちゃん。



同じ学校だ。
とにかく彼方さんはモテる。顔も良く、スタイル抜群、頭脳明晰スポーツ万能だから。


廊下であっても


「友愛〜!これ、お母さんが弁当だって」



お弁当を届けてくれたりもする。




だから、怪しまれないんだ。



でもこれは、表の顔、本当の顔じゃない。
それを皆は見破れない。だから、だから…私の体にある痣や火傷のあとだって気づかれないんだ。