「えぇ。わかったわ」

まえは、おとなしいおどおどした人かと思っていた。

けど、違った。

相手の事をすぐに察し、言いたいことはいう自分を持っている人だった。

人懐っこくてかわいいけどね。



「じゃあ、その時私もまえに聞きたいことがあるの」

「夏樹ちゃんが私に?いいよいいよ!」

「そう」

私はにこりと微笑むと、目の前にある体育館のドアを開けた。

「あ、もう始まってるわね。私達の席はっと……」