取扱説明書~1ヶ月の期間限定貸し彼氏~



私、館山凛華(タテヤマ リンカ)は高校2年生。


彼氏いない歴が17年間。生まれてから1度も彼氏ができないという記録を出している。


今目の前にいる祐介は小さい頃からの幼なじみ。
私と祐介の家は隣同士。


………なんてよくありがちなことはない。


まぁ、一つ空けての隣同士なんだけど……


「……なぁ、俺ってそんなにブサイク?」


「え?いや、そんなことないと思うけど…」


ブサイクかイケメンかで言ったらイケメンの分類入ると思う。


だって、ムカつくけど多分私より綺麗な美白の肌もってると思うし、顔も結構整ってる方だと思うし、スタイルもいいと思う。


「じゃあ、なんで俺そんなに凛華に嫌われてるんだよー!」


「嫌ってるわけじゃないけど……なんて言うんだろ…なんか、“幼なじみ”っていう言葉しか祐介に当てはまらないと思うから、かな?」


「なんだよそれー!俺そんなに魅力ないかなー」


と言いながら頭の後ろに手を組んで反り返る祐介。


「もしかして、私と恋人になりたいと思ってるの?」


「もちのろんじゃんっ!
自分では気付いてないかもしれないけど、結構凛華俺に思わせるようなことしてるからな?」


「え??そうだったの?」


「嘘だろーー、俺のただの片思いじゃねーかよー!」


「あ、いや、ごめん。全然分かんなかった」


「いや、いーんだよ。俺はどーせモテない男子ですーー」


祐介は口を尖らせて自分の席へ戻っていった。