彼との出会いは

高校の入学式

桜が散り始めた、4月の初め

入学式に遅刻した私は

やり過ごそうと

大きな桜の木にもたれかかって

本を開いた

すると

木の反対側で

誰かが

寝返りをうつ音がした

気になってまわってみたら

そこには

すこしだけパーマのかかった

髪の毛の

彼がいた