宮間探偵事務所事件ファイル 6




「ルーク宛に送ったって事?そのメッセージには何が書いてあるの?」


「ああ。事故に遭うよりも前に、そのアプリ見つけて試してみたくて、宮間にもインストールしてもらったんだ。メッセージには……何て書いたんだっけ……?」


「……じゃあ、残した場所は?」


学の質問に、慎也さんは額に手を当てて必死に思い出そうとするが、やがて力なく首を横に振った。


事故に遭った前後の記憶が曖昧になったりなくなったりするのはよくある事らしいから仕方ないだろう。


「そういえば、慎也さんの事故、轢き逃げの犯人は見つかったんですか?」


何となく浮かんだ疑問にお母さんは首を横に振る。


「……もし事故が偶然じゃなくて、渡辺が慎也さんに証拠を握られてる事を知って、轢き逃げに見せかけて殺そうとしたんだったら……。殺す事には失敗したけど、意識不明で口を開く事が出来なくなって安心した。だけど先日お母さんから少しだけだけど意識を取り戻した事、うわ言で『宮間』と『手紙』って呟いた事を聞いて、証拠をルークに渡していたんじゃないかと、ルークの元へ行った、とか」