宮間探偵事務所事件ファイル 6




「ーー生贄だよ。クラスの中の一人をスケープゴートにする事で、他の人たちのやる気が増す。誰も生贄にはなりたくないからみんな努力する。表向きは仲の良い、みんな勉強のできるクラスだ。その裏にいる生贄の一人を除いてね」


「じゃあ、渡辺はその虐めの事がバレるのを恐れて、ルークを拉致した……?」


「でも何で?何か虐めの証拠があったとか?」


莉央さんと学の会話を聞いていたお母さんが再びあっと声を上げた。


「母さん、今度は何?」


「あの……慎也の意識が一瞬戻った時に『わたな……みやま……てが……』って言ってたのよ。それを……」


「渡辺に言ったんだな」


呆れたように息を吐く慎也さんに、お母さんがごめんねと言う。


「いいよ、学校の事については何も話してなかったからしょうがないよ。それより、俺が言った内容だな。『わたな』は『渡辺』、『みやま』は『宮間』。『てが』は……あ、俺のスマホどこ?」


慎也さんの問いにお母さんが困った顔をする。