「そういえば、歳と名前聞いてなかったね」
「仙波伊月(センバ イヅキ)、21だ」
莉央さんの質問に、まず先輩が口を開く。
「せんばいづき……せんばい……『センパイ』……?」
「……好きに呼べよもう……」
言葉遊びみたいで呟くと、センパイに呆れられた。
「松野恵光(マツノ ヨシミツ)、17歳。よろしくー」
松葉杖の男が言った。
「あ、キミはユウヤでしょ?知ってるから大丈夫」
口を開こうとしたユウヤに言うと、えっ!?と悲しそうな顔をされた。
「学校は?行ってる?」
あたしとユウヤのやりとりに苦笑した莉央さんの質問に、3人とも大丈夫とか気にするな、というような返事が返ってきた。