「……森から何か受け取ってないのか?」
「――何のことですか?」
高校時代の担任だった男の目を見る。
「……いや、何でもない。ここに来たのは依頼だよ」
目を逸らして何かを考える素振りをした後、また薄ら笑いを浮かべる。
「……本日は定休日ですので、後日改めてうかがいます」
「――君の彼女、高杉瑠稀さん、だったかな」
その一言に目を細めて彼を見る。
この間村山と会った時、瑠稀は名乗らなかったはずだ。
「村山が一緒にお茶をしているそうだよ」
勝ち誇ったようににやりと笑う。
「……中へどうぞ」
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