宮間探偵事務所事件ファイル 6




「……森から何か受け取ってないのか?」


「――何のことですか?」


高校時代の担任だった男の目を見る。


「……いや、何でもない。ここに来たのは依頼だよ」


目を逸らして何かを考える素振りをした後、また薄ら笑いを浮かべる。


「……本日は定休日ですので、後日改めてうかがいます」


「――君の彼女、高杉瑠稀さん、だったかな」


その一言に目を細めて彼を見る。


この間村山と会った時、瑠稀は名乗らなかったはずだ。


「村山が一緒にお茶をしているそうだよ」


勝ち誇ったようににやりと笑う。


「……中へどうぞ」