「寝ている人はくしゃみを堪えたりしないだろう」


「そこか!!」


コーヒーを淹れ、瑠稀が座っているソファーの、テーブルを挟んで反対側のソファーに座る。


「……ルークどこで寝たの?」


俺が使ったと思われる毛布がないことを不審に思ったのか、瑠稀がソファーを一通り見てから首を傾げる。


「寝ていない」


「えっあたしがここ占領したから!?ごめん!寝て!寝てください!!」


「違う。報告書を作っていただけだ」


「そんな急ぎの案件なかったよね?てか今日事務所休みじゃん」


「今日は少し用事があるからだ。瑠稀が来ても来なくてもそのつもりだった」