「あ、申し遅れました。私こういう者です。瑠稀ちゃんのお姉ちゃんの親友です」
ミユちゃんは名刺をルークに差し出すと、ルークも同じように名刺を差し出し、交換をした。
「瑠稀ちゃんにこんな立派な彼氏が出来てますって美稀に報告しなきゃ」
「だから違うって!」
何度言えばわかるのだ。
反省していない様子のミユちゃんは腕時計を確認して約束か何かを思い出したのか、「じゃあまたね!宮間さん、これからも瑠稀ちゃんをよろしくお願いします」と謎の挨拶を残して去って行った。
「なんかごめんね」
ミユちゃんの背中を見ながら苦笑してルークに謝る。
「……いや、大丈夫だ。気にしてない」
ルークは数秒、ミユちゃんが去って行った方を見て何か考えていたようだが、その後は何事もなかったように買い物を続け、家まで送ってもらった。
ミユちゃんが思いつめた顔で、あたしとルークの後ろ姿を見ていたとは思いもせずに−−。

