翌日、センパイたちと出会ったバーに行くと、ヨシミツとユウヤの他にも青年たちが出迎えてくれた。
「宮間さん!」
「無事で良かったです!」
「お疲れ様でした!」
彼らはルークを見るなり口々にそう言いだした。
ルークって一体何者……?
「心配かけたようで悪かった。色々協力してくれて助かった、ありがとう」
ルークはお礼を言うとセンパイが座っているテーブル席に座る。
あたしたちも同じ席につく。
「渡辺は懲戒免職。拉致監禁に殺人教唆、証拠もあるし教育委員会にいる身内とやらも手ぇ出せないだろ」
センパイがタバコに火をつけながら言う。
「森を轢いた犯人も仙波さんが通報して無事捕まったし、集めた証拠の画像もありますしね」
隣のテーブルに座っていたユウヤが言うと、思わずえっ?と声が出る。
「画像、あの場で渡辺に消されちゃったし、USBも壊されちゃったよね?」
「バックアップせずに渡すかよ。それに、集めた画像はSNSに上がってた物がほとんど。あの場で壊されてもネット上には残ってるってワケ。いい時代だな」
ニヤリと笑うセンパイ。いい性格をしている。