翌日放課後、メモを見ながらイクヤさんの自宅へ向かう。
莉央さんと学は昨日帰る途中でルークの実家に寄り、潤佳ちゃんが取ってきたルークの携帯でアプリについて調べている。潤佳ちゃんはセンパイたちが手がかりを見つけたかもしれないからと、そちらの方へ行っている。そのため、あたし一人だ。
チャイムを鳴らすと、インターフォンからお母さんらしき人の声がした。
『どちら様ですか?』
「えっと、イクヤさんのお友達の友達、と言いますか……イクヤさんはいらっしゃいますか?」
『……少々お待ちください』
お母さんがどこまで知っているのかわからないため、下手な事は言えずなんとも怪しい感じになってしまった。
少ししてお母さんが出て来て、中へ案内された。
「2階の突き当たりの部屋です」
階段の上を指差すとお母さんは黙り込んでしまった。
「えっと……失礼します……」
うっかり自分の制服のまま来てしまい、その事に疑問を持たれるかと思ったが拍子抜けしてしまう。