「悪い、そろそろ渡辺が降りて来るから送って行けないが……」
「大丈夫。あ、念のためにこれは持ってて」
着けていたネックレスを外して渡す。ルークはそれを受け取り、着けるとトップ部分は服の下に入れる。
玄関を開けると、目の前に停まっている初心者マークが付いているミニバンが目に入る。
「これ、誰が運転して来たの?」
「シュウだ」
ルークが5人のリーダーっぽい人を示す。
「すごいね、初心者でこんなでかい車運転出来るんだ」
「まあ18になってからすぐ免許取ったし、前から練習はしてたからな」
シュウさんがあたしの横を通り過ぎて荷物を車に積みながら言う。
「へぇ。……じゃ、またね。ちゃんと無事に戻ってきてね」
ルークが頷くのを見てから家を出て、さっき来た道を一人で戻る。イクヤさんの無実を証明しなければ。