「えー言うほど咳してなくね?むしろティッティーでしょやばかったのは!」
「あー、確かにティッティーはやばい!休んで欲しいレベル!」
ティッティーと言うのは、私のクラスの担任の先生。
少し小太りでいつも笑顔。
七人の小人の1人みたいな先生。
苗字は手塚なんだけど、みんな親しみを込めて"ティッティー"と呼んでいる。
本人も多分知ってるけど、怒らない。優しいなぁ。
そんなティッティーは今朝のホームルームで一言ごとに咳をしていた。
「先生ならマスクして欲しいよねぇ。ありえなくね?」
美羽はお弁当のミートボールをつつきながらそうこぼす。
「その理論に基づくならみゅーもマスクしなきゃ。」
「うわー正論ー申し訳ねー。」
私達がクスクス笑ったその時、視界の隅で健太くんがゲホゲホと咳をした。


