眠りにつくその日まで


「みゅーもハマってよフグキャ。かっこいいんだよ〜。」



「曲はいいと思うけどね〜。」



「確かに、みゅーは女性ボーカルのふわふわな感じなのが好きだもんね。」




「そうなんだよねぇ。ロックは好きだけど私とハルの音楽の好みのニアミス感は否めませんよねぇ。」



美羽がわざと顔をしかめたので私は笑った。





どちらともなく、美羽が好きなバンドの曲を口ずさみ始める。


すると、ゲホ、と美羽が軽くむせた。




「みゅー?風邪?」


私は、電車の隣の席のサラリーマンを思い出してすこし不安になる。



「いやなんか軽くむせた。大丈夫ありがと。」


大丈夫とは言うものの、少しだけ辛そうな顔をして美羽は言った。



「アメ舐める?」




「持ってんの?欲しい欲しい!」




私は鞄からアメを袋ごと渡す。



「そうそうこれこれ!ゴホンときたら龍角散!!

て!おばあちゃんか!!!龍角散ならいいよいらない!」



美羽がノリツッコミで龍角散のど飴の袋を返してくる。




「えー、龍角散美味しいし喉に良いのにー。」




「のどに良くても私は好きじゃない!!」





不服な気持ちでいっぱいの私に、美羽は断固拒否の姿勢を見せる。