「あら?野々村くん離れて行っちゃったの?」
「えっ?!いや、違いますって」
まさか先生に当てられるとは思わなくて慌てて否定する。
その慌てっぷりが逆に怪しかったかもしれない。
先生は「冗談よ」と言って悪戯っぽく笑った。
「えーと、都宮さん、だったわよね。都宮さんは、その大切な人が離れて行ったら嫌なの?」
「はい、考えられません」
「それなら、またその人と一緒にいられるように努力するしかないんじゃない?まず状況を整理して、何が正しくて何が間違っているのか判断する。そして、正しい道に戻れるように、一生懸命頑張るの」
白井先生は、実際の私とはそれほど年齢が変わらないのに適格にアドバイスをくれる。
先生の言葉が身に染みていき、自分が何をすべきか見えてきたような気がした。
「先生、ありがとうございます。自分がどうしたらいいか分かったような気がします」
「そう、良かった。状況を変えたいなら、自分が行動するしかないのよ。頑張ってね」
「はい!」


