あれ、もしかして……意見が合わなくてやばい雰囲気?
まさか、このまま別れ話なんてことになるのだろうか。
そういうつもりで話したわけではないんだけど……。
それが過去に起きた事柄だったら仕方ないけど、誤って私が起こしてしまったことだとしたら、どうすればいいんだろう。4月でまだ少しだけ肌寒いのに、体中に汗がにじんでいくのが分かる。
「あ、あの別に……」
”竜見くんの機嫌を損ねたかったわけではない”と言いかけたその言葉は、思いもよらない彼の言葉でふさがれた。
「やっぱりさ、練習が必要なんじゃない?少しずつ距離を近づけるためにね」
「れ、練習?」
「うん。たとえば……雫ちゃん、今俺にキスしてみてよ」


