『いってー...』
沖「もう、そんなに音を立てて歩くからじゃん、安静にしないといけない身なのにー」
『本当にムカついたんだもん...』
沖「むかついた?」
『あー...腹が立ったって意味かな』
沖「まぁ一君は過保護だよねー」
『いらんお世話だ』
沖「でも僕も半分は女として見てるよ?」
『もう半分は見てないってことだろ?』
沖「まぁね、でもなんで一君は竜が女だって知ってたの?」
『あーなんでも服を着替えるときに見えたらしい』
沖「...下が?」
『あぁ』
沖「...」
『おい、想像すんなよ』
沖「...ん?してないよ?」
『じゃあ今の間はなんだよ』
沖「うーん...言った方がいい?」
『いや、言わなくていい』
沖「あ、そーだ」
『ん?』
沖「そういえば、お菓子?作ってくれるって言ったよね?作って!」
『おい、こっちは怪我人なんだぞ』
沖「ねぇーいいじゃーん」
『あほか、怪我が治ったらな』
沖「ぶー...」
『そんな頬っぺ膨らましても駄目だ』
沖「えぇー...」
『...総司はさ...兄弟っているよな?』
沖「うん、二人ね」
『...仲はいいのか?』
沖「うん、仲はいいと思うよ?」
『...そうか...』
沖「急にどうしたの?」
『いや、ただ兄弟いそうだなーって思って』
沖「ふーん...竜はいないの?」
『...いないな』
沖「...そっかー」
『たまに会ったりするのか?』
沖「まぁね」
『...羨ましいよ』
沖「家族と会えないのは確かに寂しいね」
『...俺にはもう家族なんて物は...』
沖「あ、ごめん...もしかして...」
『いや、死んでるわけじゃないんだ...ただ...』
沖「ただ...?」
『いや、忘れてくれ』
沖「えぇ!?そこまで言っておいて!?」
『フッ...知らない方がいいこともある』
沖「えぇー!!」
『それにこの時代には似たような子なんて沢山いそうだけどな』
沖「ねぇ、詳しく教えてよー」
『もう十分喋った』
沖「足りないー、一君ばっかり狡い!」
『我が儘かお前は』
沖「ねーえーいいじゃーんー」
『...めんどくさっ!子供か』
沖「...子供じゃないよ?服脱ごうか?」
『こんなとこで脱ぐな!そして着物に手を掛けるな!』
沖「だって子供じゃないってことを証明しようと」
『身体的じゃなくて精神的にって意味だ!』
沖「ん?僕は立派な大人だよ?」
『やってること小学生レベルだよ...』
沖「小学生?れべる?」
『あー今で言う寺子屋の子供?で、レベルは水準ね』
沖「ねぇ、喧嘩売ってる?」
『そんなわけないだろ?あくまでも正論を言ったつもりだが?』
沖「へぇ...行き先変更」
『はぁ?ふざけんな』
沖「一回やらなきゃわかんないみたいだからね」
『嫌だ、俺はいま疲れてるんだ』
沖「そんなの関係ないよ」
『それに怪我してるし』
沖「また治療すればいい」
『はぁ...お前一人で行ってろ』
沖「嫌だよ、連れてくって決めたんだから」
斎「何をやってるのだ?こんな廊下の真ん中で」
『...』
沖「あ、一君」

