その頃、竜達は
『っー!馬鹿野郎!もっと労れ!』
斎「馬鹿野郎とはなんだ馬鹿野郎とは!」
『お前が持ってる場所痛いんだよ!気づけ!』
斎「なっ!そ、それはすまぬ...」
『ったく...』
斎「ではどのようにすれば...」
『...肩だけ貸してくれたらいい』
斎「しかし...それでは歩き辛いだろ?」
『いい』
斎「...乗れ」
斎藤はそう言いながら
竜の前に背を向けてしゃがんだ
『は?大丈夫だよ』
斎「こうすれば背中に当たらぬだろ?」
『...いい、大丈夫だ』
斎「...早くしろ、なるべく早く遠ざかりたい」
『...はぁ...分かったよ』
斎藤の背中に竜が乗ると
斎「...少し...痩せたか?」
『...ん?あぁ、飯食ってねぇしな...ってか、なんでそんなこと分かるんだよ』
斎「いや、最初に屯所に運んだ時にな...」
『...はぁー、お前らが俺を屯所に連れて来なかったらこんな面倒なことは起きなかったんだろうになぁー』
斎「...別に面倒だとは思ってない」
『...本当か?』
斎「あぁ、嘘など言うわけないだろう」
『...お前らにとって俺は居なくてもいい存在じゃないのか...?』
斎「...むしろその逆だな、皆、寂しがっておる」
『...どうだか...』
斎「...とにかく、早く帰ろう」
『...行きたい場所がある』
斎「一度帰ってからだ」
『...ちっ』
斎「舌打ちをするな」
『はぁ、だって戻ったら暫く出して貰えないだろ?』
斎「当たり前だ」
『だからその前に行こうと思ったのに...』
斎「では、俺が行こう」
『お前が行ってどうするんだよ』
斎「買い出し...とかではないのか?」
『違う』
斎「では、どこに?」
『......ここに来たきっかけがあるところ』
斎「それでは、結構離れているな...その体じゃ無理だ」
『...?いや、そんなに離れてない』
斎「...?出身はここからかなり離れておるのだろう?」
『あーまぁな...』
斎「...何か隠しておるのか?」
『...まぁ貸しを作っておくのも嫌だしな...』
斎「貸し?そんなもの作った覚えは...」
『おい、怪我が治ったらちょっと付き合え』
斎「そのきっかけとやらがある所か?」
『そうだ』
斎「了解した、付き合おう」
そこから二人は一言も喋らずに
屯所に着いた

