「海で泳ぐのか?…………ん?みんな静かになってどうしたんだ。」


気が付けばクラスは、しん……と静まり返っていた。


みんなが困惑している様だった。


「さ、さぁ!授業が始まるよ!」


流歌が明るく話を変えたことによって、クラスの雰囲気は緩和された。



さっきのは、なんだったんだ。

海の話題はタブーなのか?



俺の頭のなかをいつまでも千郷の笑い声が占領している。


深く考えてはいけないのかも知れない。



俺はそう思って授業の準備を開始した。