席についた。残念ながら、咲とは離れてしまった。トナリは誰だろう。なんかわくわくした。
するとトナリに可愛い顔をした男の子が座った。私と背が同じくらいだった。咲はじっとその子をみて
『可愛い子じゃん』
と口を動かした。
その子は、目が私よりも大きくて、まるで犬みたいだった。
名札を覗きこもうとすると、
『よろしくね』
と喋りかけてくれた。
なんだか、その声を聞くと胸がくすぐったくなるようだった。