ソルギィージ



塀は難無く越えられた。


着地すると、俺はパルドッラム伯爵家の白色の壁をそって歩いた。



足音一つたてずに。




良かったことは、あれから少し経ち、天気が悪くなっている事だ。


このまま、雨が降ってくれれば奴隷商人たちが今日移動するという事は無いだろう。



雨が降って体がビショビショになる前に、パルドッラム伯爵家にトイレだと思われるところの窓から入った。



個室に入り、ドアを施錠する。



そこで、俺はまず足を洗い泥をおとした。

パルドッラム伯爵家の綺麗な床に、泥をつけては場所がばれてしまうかもしれないから。




バシャバシャと洗っていると、トイレの外から足音がしてきた。


俺は洗っている足をトイレットペーパーを乱暴に床についてしまうくらいだすと、足をふいた。



そして、便器の上に座るとその近付いてくる足音を待った。


ギギギィィ……。



ドアは鈍い音をたてて開く。



甲高く響く足音は、ここを【女子便】と言うことを知らせてくれた。



俺は彼女が個室に施錠をかけた音を聞くと、自分の個室の施錠を外し、洗面台で手を洗った。



横にあるペーパーで手を拭くと、外から音がしない事を確認し女子便をでた。