俺たちが楽しそうに話していると、何人かがこっちを見てきた。

ただ見るのとは違うような目で。


男も女もだ。


まあ、自分で言うのもなんだけど、


俺たちは顔は悪くないと思う。それは美雪も含めてだ。


バレンタインにチョコをもらうなんて当たり前で、

8人のを昨年合わせたら千個は超えていた。

それを全部処理することはできず、
今もまだ各家庭の冷凍庫に保存されていたり、

大きい冷凍庫を持っている、軽兎の家に保存されている。


美雪も含めてというのはその千個のチョコの中の二百は確実に美雪のものだからだ。

男子からの逆チョコや、熱烈な女子からのチョコなど、それはもうすごかった。



そんなこんなで、とにかく俺たちは顔は悪くないと思う。


そんな8人が門の近くに固まってニコニコ笑ってるんだから、

そりゃー、視線も集まるものだ。


女子のヒソヒソ話や、男子の熱い目線が集まり

逆に俺たちの周りだけひとがいなくて、浮いた感じになっている。