「雪穂……!大丈夫なのか!?」


政治家と結婚させるとか言ってあれだけ反対していたのに辰彦の父親が警視総監だと知ってから態度を一気に変えたお父様。


「………今更何よ。」


自然に声が出ていた。


「お父様が仕事に一途すぎてお母様は苦しんでいて。家庭を無視するくせに結婚相手だけ決めつけてきて!」


「雪穂………。」


辰彦は何も色を映していない目で私たちを見ていた。


「体に障るからもう寝ろ。」


そう言って私の首に手刀を入れてきた。


私は辰彦にもたれかかって寝てしまった………。










「起きたか?雪穂。」


気がつけば私はベッドの上だった。


「急に眠らせるだなんて、ひどくない?」


………素直になりたい


プイッと横を向いた私が辰彦の目に映っていた。


「怒るなよ。お前は珍しく取り乱していただろう?お腹の子に障ったらどうする。」


そっと私の背中を撫でた。


「お義父様、大分反省なさっていた。会ってやってくれないか?」


「………一緒についていてくれる?」


少し驚いた様子を見せたけどすぐに了解してくれた。


「甘えてくれて嬉しいよ。雪穂は気が強いからな。」


「うるさいな………。この業界は気を強く持たないとやられちゃうのよ。」


変に記事書かれるし。