-夏菜side-


玲央が嫉妬してくれた。


それを嬉しいと思ってしまうから重症なんじゃないかなと思う。


普段は感情を見せてくれない玲央が今日は私に見せてくれた。


変なところにキスされて私も甘い痺れに酔いしれていたけど。


「意外とデカいよな。………ここ。」


ぐったりと動けない私は玲央にされるがままになっていた。


変な声が漏れても止めることができない。


「ユリの方がデカいわよ。………水泳の授業で見てたでしょ?」


「………あれか。…………俺は夏菜しか見えていないから。」


サラッと言わないでよ………


「なんで顔赤いんだ?この頃寒いから熱っぽいのか?」


………なんでこういうところ天然なの?


絶対狙ってるよね?


「………もう知らない!」


………素直になれない。


クスクスと小さく笑われた。


「何がおかしいの?」


「いや?可愛いなと思って。ちゃんと俺の気持ちを伝えた方がいいんだろ?」


………。


「かもしれない。だって玲央はモテるんだもん。」


「お前もだろ?だから俺がらしくなくこんなに焼くんだよ。」


私の額にチュッと音を立てて口付けた。