さて、着替え終わって会場に向かった。


葵達とは会場で待ち合わせることになっている。


「みんな気合い入ってるね………。」


夏菜の言うことにはうなづける。


巫女、メイド、魔女、悪魔………


男子はドラキュラとかが多いかな。


カップルでお揃いって人もいる。


「浅井さん、秋本さん。よかったら一緒に回りませんか?」


見たことない男子達が誘ってきた。


「人待ってるから。行こ、ユリ。」


グイッと私を引っ張ってその場を離れた。




「痛い………なんで断ったの?」


集合するまでなら話していても良くない?


空いていたテーブルを陣取り、飲み物を飲んで落ち着いた。


「………これだからユリは………。あれはナンパ。ユリは知らなさそうだから教えてあげるけど。

女子が立てている毎年の噂なんだけど、このパーティーで一番カップルがくっつきやすくて別れやすいの。

そして………しちゃっている率も高いの。」


「………なんで知ってるの?」


「だってクラスの子はみんなそういうことしてるって聞いちゃったのよ、クラスの子に。実際に噂通りのことしている子多いわよ。」


みんな大人の世界に入ってるんだね………


しれっと明後日の方を向いた。