「それで要件なのですが。陸様と光様を優莉様の体調が治るまでお泊めいただけますか?」


「構わんよ。瑠奈と樹も寂しがっておったしな。」


「ありがとうございます。」


俺はお仕事の邪魔にならないように俺はすぐに書斎から退出した。






「お兄ちゃま、光お姉ちゃま!!」


「久しぶりです!お兄ちゃま、お姉ちゃま!」


陸様たちのところへ戻ると、瑠奈様と樹様に抱きつかれているところだった。


瑠奈様と樹様もユリたちの子供だ。


5歳までは本家に子供を預けるという昔ながらの秋本家の育て方に則って本家に預けている。


瑠奈様も樹様も葵によく似ているかもしれない。


光様はユリに本当にそっくりだが。


陸様は……どっちだろうな。





「玲央、お久しぶりです。」


ふと、後ろから声をかけられ振り向いて驚いた。


「ユリ………?」


いや、違う。


「玲央も優莉お姉さまとお間違えになるんですね?そんなに似ていますか?」


クスクスと困ったように笑って可愛らしい。


「莉絵様………。」


俺らが高3の時に生まれているはずだからもう小学校6年生か。


「甥っ子たちはちゃんと面倒みますから。お姉様の愛瀬を見守りましょう。」


唇に人差し指を当ててにっこりと笑う莉絵様。


本当に小学生なのか………?